1月11日(月)
❶東南アジア**国籍の女性Tさんの個室シェルターへの引っ越しが、多くの方々の協力で無事に終了しました。何回も部屋にやってきて暴言を浴びせてきた家主が指定してきた明日の強制退去日。好き好んで家賃滞納を続けた訳ではない。外国人だから真っ先に雇い止めされて、仕事が見つからなかった。好き好んで、定住資格を失った訳ではない。異国の地の路上で野宿生活になる寸前で。SOSをくれてありがとう。もう独りではありません。ここ数日で多くの仲間ができました。
*今日はささえあい基金で1泊だけの一時宿泊先のビジネスホテルに迎えにいき、山谷の「ほしのいえ」で待っている中村シスターと会う。住まいを失い、受け入れ先が決まらず困っていた私のSOSにシスターが速攻で問題解決してくれた。
ほしのいえは、お互いの平らな関係の中に自己の自立と回復をはかること、「山谷から」の視点で社会的に不利な立場に置かれた人々の生活や人権や命を守るための連帯を大切にする事を目的に、毎週火曜日の炊き出しや火・木・土の作業所と福祉生活相談などを行っている。今日は明日の炊き出しに向けておにぎり作りだという。忙しいのに一緒にシェルターを提供してくれた教会に向かった。外国人支援で必ず、伴走してくれる原文次郎さんが合流、入居説明を受けて、都内某所のシェルターに向かった。シェルターとってもワンルームマンションの1室、窓から富士山とスカイツリーが見えた。
*女性なので、私の車では積めなかった荷物、企業組合あうんの中村光男さんにお願いしたら、当日中の引っ越し作業を快諾してくれた。今日、打ち合わせ予定だった、沖縄から山谷泪橋ホールのイベント「牧瀬茜の『泪橋劇場』第五夜」に来られていたノンフィクション・ライターの渡瀬夏彦さんと少しだけお話して企業組合あうんに向かい、荷物を預かってくれていた区議さんの事務所を経由して全ての引っ越し完了!Tさん。もう独りじゃいよ。いっぱい友だち増えたよね。
❷夜は上野駅でSOSを発してくれたNさんに会いにいく。上野公園で野宿生活している。以前に生活保護を利用していたという。数日後に仕事が決まったという。緊急事態宣言で雇用環境が厳しくなる。とても心配だ。
➌水道橋からのSOSの返信がなかった。面会をキャンセルして、日韓市民交流を進める希望連帯主催の日韓オンライン講座『「新型コロナ感染症の広がりの中での韓国のホームレス をめぐる状況」調査を通して』に帰宅移動中の車中にZOOMを繋ぎ参加した。講師は韓国
現地調査でコーディネーターをお願いしている鈴木明さん。韓国の生活保護法は、生活保護の権利を記載した「国民基礎生活保障法」チャットン福祉の実践で困窮者を洞自治体が自ら出かけていき探しだし、福祉支援制度に繋ぐ。日本の生活保護利用の捕捉率が20%に対し韓国は60%であるというのは有名な話だ。只、韓国でも日本と同様の課題を抱えていると聞いた。①「施設入所」が前提となる制度設計②市直営でない民間委託の問題、鈴木さんが、日本の「新型コロナ災害緊急アクション」の相談支援活動を紹介して、韓国での市民団体の対応を尋ねた。答えは、「韓国の市民団体は個別相談でなく、デモを行う」というものであった。市民団体の役割を、個別救済より、当事者と行う社会運動に重点を置いている韓国の状況が見えた調査であったと結んでいる。おかしい、と思ったことに対してはすぐデモをおこない、権利を主張してより良い状況を勝ち取る。新型コロナ災害緊急アクションの取り組みを「公助」で終わらせない事、これからの課題です。